▼糖尿病の方が注意したい目の病気
▼高血圧の方が注意したい目の病気
高血圧網膜症
網膜静脈閉塞症
糖尿病や高血圧などの生活習慣病は、不規則な生活や飲酒・喫煙、老化、過労、ストレスなどが原因となって発症する疾患ですが、とくに糖尿病の合併症や高血圧・動脈硬化には、視力障害や失明にいたる重大な目の病気があります。
生活習慣病からくる目の病気は、なかなか自覚できず、症状に気づいた時には進行してしまっているケースが多くみられます。持病・生活習慣病がある方は、早期発見するために、日頃から注意し、定期的な目の検査を受けましょう。
食べ物に含まれる糖分は、体に入り消化・分解されブドウ糖になります。ブドウ糖は、脳や体が活動するためのエネルギーになります。腸で吸収されて肝臓へ運ばれ、血液と一緒に全身に届けられます。糖尿病は、この血液中のブドウ糖が増えすぎて体がうまく利用できず、尿に糖がでてくる病気です。
ブドウ糖を含んだ血液は、ドロドロで血流が悪くなります。血流が悪くなると全身の細い血管(毛細血管)の壁がもろくなり、傷つきやすくなります。私たちの目は毛細血管の集まりのような器官です。網膜の血管が傷つくとさまざまな目の障害がでてきます。なかでも糖尿病3大合併症のひとつの【糖尿病網膜症】は、日本の成人失明原因の第2位です。
また、糖尿病が原因で【白内障】【緑内障】などの病気を発症することもあります。
なによりも早期発見、早期治療が大切です。糖尿病と診断されたら、すぐに眼科で検査を受けましょう。
そして、医師の指示に従って目の病気を引き起こさないように気をつけましょう。
高血圧は生活習慣病のなかでも患者数が多く日本全国に1000万人以上といわれています。
血圧は心臓から押し出された血液が血管を押す圧力のことです。この圧力が高いことを高血圧といい、高血圧になると血管の壁に負荷がかかり、かたくなり動脈硬化になるおそれがでてきます。
血流が悪い状態がつづくと、目の血管が痛み【高血圧網膜症】を引き起こします。視力が急激に低下したり、視野が欠けたり、失明の危険もでてきます。また、動脈に異常があると血液が栄養や酸素を目の細胞に運べなくなるため、その部分の視細胞が死んでしまいます。病気がかなり進行しないと自覚症状があらわれませんので、高血圧と診断されたら、すぐに眼科で検査を受けましょう。