眼科では、緑内障の診断や進行状況を調べるため、さまざまな検査を行います。以下のような検査がありますが、すべて行うわけではありません。病態に応じた検査をします。
眼圧計という検査機器を使って目の圧力を測定します。眼圧は通常10〜20mmHgですが、21mmHgより高くなると緑内障が疑われます。
房水が排出される、隅角を特殊なレンズと、細隙燈顕微鏡を用いて直接観察します。
正常な人で、片方の目で見える範囲は上60度、下70度、鼻の方に60度、耳の方に100度くらいの視野をがあります。この視野を調べることで網膜や視神経が正常に機能しているかがわかります。
OCTは、眼底に弱い赤外線を当て、反射して戻ってきた波を解析して、網膜の断層を描き出す最新の検査機器です。視神経乳頭のなどを観察することで、緑内障の早期発見を正確に行えます。
眼球の中は、房水という液体で満たされていています。房水は、眼球の大きさや形を保ち、眼球の中を循環し酸素や養分を補給しています。眼圧を一定に保つため隅角の近くにある、 シュレム管から眼球外に排出されます。この房水の排出が悪くなると、眼球にたまって眼圧が上昇します。眼圧が高いと視神経乳頭や視神経が圧迫され障害が生じます。緑内障の治療では、この房水の流れを良くして眼圧を下げる治療が行われます。
最初は点眼薬の治療を行います。眼圧を下げるため、房水を減らしたり、房水の流れを良くする薬を使用します。まずは1種類の点眼薬から始めて様子を見ます。視野障害が進行する場合は2、3種類の点眼薬を組み合わせます。それでも症状が改善しないときはレーザー治療や手術などの治療が検討されます。