視力検査
なにを調べるの?
基本的な視力「どれいくらい見えるか」を調べます。
どのような検査なの?
小学校や中学校などの視力検査で見たことがあると思いますが、Cの形をしたランドルト環(一方向が欠けた円)やひらがな・カタカナの視力表を使います。視力表から5mはなれたところから、裸眼とメガネやコンタクトレンズを装用した矯正視力を片方の目ずつ測定します。
現在の視力の確認と、過去のデータとの比較で低下経過を知ることができます。
屈折検査
なにを調べるの?
目に入ってくる光のピントが合う位置を検査します。
どのような検査なの?
ボヤけて見える、二重に見えるなどの原因を調べます。視力検査とともに行われる基本的な検査です。ピントが合う位置によって近視、老視、遠視、乱視に症状がわかれます。
オートレフケラトメーターという検査機器の台にアゴをのせ顔を固定して、機器のガラス窓から中の絵を見るだけで、屈折を自動的に検査・計測することができます。
オートレフケラトメーター
視野検査
なにを調べるの?
目を動かさず、一点を見ているときに見える範囲を視野といいます。この見える範囲「視野」を検査します。
どのような検査なの?
正常な人で、片方の目で見える範囲は上60度、下70度、鼻の方に60度、耳の方に100度くらいの視野をがあります。この視野を調べることで網膜や視神経が正常に機能しているかがわかります。
検査では片方の目ずつ調べます。人の目は、片方の健康な目が見えにくい部分を補ってしまうため、片方の目ずつ検査を行います。
細隙灯顕微鏡検査
なにを調べるの?
まぶた、結膜、角膜、網膜、虹彩、水晶体、硝子体などの状態を観察します。
どのような検査なの?
目にスリットランプという帯状の細い光をあて、顕微鏡で目を観察し、傷や炎症などの異常を調べます。
白内障や緑内障など多くの病気を診断することもできます。また、目に異物が入ったときやコンタクトレンズで角膜に傷ができたときもこの検査をします。
細隙灯顕微鏡
眼圧検査
なにを調べるの?
目の中の圧力(眼圧)が高ければ眼球は固くなります。この検査では眼圧の強さ・眼球の固さを調べます。
どのような検査なの?
眼圧計という検査機器を使って目の圧力を測定します。眼圧は通常10〜20mmHgですが、21mmHgより高くなると緑内障が疑われます。
空気を目に当てて眼圧を測定する非接触式眼圧計と接触式眼圧計があります。
空気が出るタイプの非接触式眼圧計(ノンコンタクトトノメーター)よりも、接触式眼圧計のほうが精度が高いとされています。
非接触眼圧計
接触眼圧計
眼底検査
なにを調べるの?
目の奥にあたる部分(眼底)にある黄斑や視神経、網膜や硝子体などを詳しく観察します。
どのような検査なの?
ものを見るために重要な黄斑や視神経、網膜や硝子体を調べ、出血、炎症、網膜裂孔、網膜剥離などの症状がないか調べます。
散瞳薬(瞳孔を広げる薬)を点眼して、眼底をくまなく検査することもあります。
検眼鏡を使って瞳から直接眼底をみる直像眼底検査と眼底に当った光を目の外に導いて画像を調べる倒像眼底検査があります。
眼底カメラ
隅角検査
なにを調べるの?
黒目と白目の境目にあり、角膜と虹彩の根元が交わる部分を隅角といいます。この隅角を観察します。
どのような検査なの?
隅角は目の中に酸素や栄養を運んでいる液体(房水)の出口で、適度に房水を外に出して眼圧を調整しています。
隅角がせまくなると房水がうまく外にです、眼圧(目の中の圧力)が上昇して緑内障の原因となります。この隅角のひろさを顕微鏡で観察します。
細隙灯顕微鏡に隅角レンズを使用したもので検査します。
角膜形状分析検査
なにを調べるの?
黒目(角膜)の形を調べます。
どのような検査なの?
コンタクトレンズの処方や白内障の手術で必要な人工レンズの測定をするときに行う検査です。
角膜形状解析装置という検査機器を使って、角膜を撮影し、角膜表面の歪みや屈折力の分布、角膜の弯曲、乱視・不正乱視などを調べます。
角膜形状解析装置
シルマーテスト
なにを調べるの?
涙の量を測定します。
どのような検査なの?
7×50ミリくらいのメモリのついた細長いろ紙を使います。ろ紙の一方を折り曲げ、まぶたに挟んで5分間目をとじます。ろ紙に涙がしみこんだ数値を読み取って計測します。正常値は10mmで、5mm以下であればドライアイが疑われます。正確な涙の量を測定するため、何度かくり返し行われることもあります。まぶたのへこみにたまっている涙を綿糸で吸い取って、涙の量を調べる綿糸法などもあります。