ぶどう膜は、虹彩・毛様体・脈絡膜をまとめて呼ぶ総称です。網膜の外側を包むようにあります。さまざまな原因で虹彩・脈絡膜・毛様体に炎症が起こることをぶどう膜炎といいます。
ぶどう膜は、目の中でも血管が多く集まっている部位で、炎症を起こしやすい組織です。
細菌・カビ・ウイルス・寄生虫などによる感染症や、自己免疫病などの全身の病気であるベーチェット病・サルコイドーシス・原田病などが原因で起こります。しかし、約半数は原因が特定できません。
ぶどう膜炎の約3割は、サルコイドーシス、原田病、ベーチェット病が原因です。これらは「三大ぶどう膜炎疾患」と呼ばれています。免疫異常がかかわっていると考えられていますが、詳しいことはわかっていません。
さまざまな原因で起こるため、点眼薬・内服薬・注射・点滴など、症状によって治療方法も変わります。症状に応じて定期的に受診し、炎症の状態やそ全身に異常がないか診察を受けることが重要です。